社員育成ゼミ(令和元年11月)

  • 2019年11月25日

今回の課題の図書は「仕事と心の流儀 丹羽宇一郎著」です。

元伊藤忠商事株式会社会長の丹羽氏はサラリーマン経営者として、多額の負債を抱えていた伊藤忠商の業績を回復させた方です。サラリーマン経営者として成長してきた丹羽氏の仕事に対する考え方が書かれた本著のなかで、丹羽氏の表現として「アリ―トンボ―人間」のいうものが書かれていました。

入社後10年は、アリのように地を這い我武者羅に目の前の仕事をこなしていく時期で、この間に知識や常識などを身に着けていき、その後の30代~40代前半は仕事が分かるようになり、トンボのように複眼的な視点で多角的に物事を見ることができるようになり、リーダーへと近づいていく時期です。その後、他者を思いやる利他の精神を持ち人間になっていくと書かれています。

ゼミで良く考え方の参考にさせていただいている稲盛氏などはオーナー経営者のため、起業時から「アリ―トンボ―人間」の3つの能力が要求されます。

人はあらゆる能力(素質)を持っていますが、自分が出会った環境に適応する努力をすることによって、優れた能力が得られます。すなわち積極的にその環境を作ることが大切なのです。

さて、私たちの仕事はというと、2040年の人口が減少した社会にむけ、AI化や機械化を進めていこうという話も聞こえてきます。しかしまず大切なのが、医療を求める弱った状態の人たちが何を求めて薬局に来るのか、人口減少・患者数の減少の時代にAI化や機械化を進め合理化をすることが患者さんのニーズに応えることになるのかを良く考えて行動しなくてはいけません。

2040年に向け、医療の場でもすでに小さな変化が起こっています。

この変化の中で、目の前の患者さんにどれだけのサービスを提供できるのか、どれだけ多くに人に喜んでもらえるのかが大切です。患者さんの求めるものに全力で応える中で、私たちひむかメディカルの考える医療も少し提案が出来る、そのような薬局・薬剤師でありつづけたいものです。

そのための日々の努力が、人間としての私たちの成長にもつながっていくものと思います。